アルファ波の効用

イーマ・サウンド®︎を受ける方のほとんどは施術中に眠ってしまいます。そして、施術する側からすると眠ってもらった方がより効果が上がるように思います。それを最初に言うと意識して逆に眠れなかったりするかもしれないので、眠くなったら遠慮なく寝て下さいねとだけお伝えしています。でも、最近は眠るかどうかが重要なポイントではないと考えています。

私の場合、施術においてクライアントさんの脳波をアルファ波に導くようしています。アルファ波ってよく聞く言葉で、みなさんある一定のイメージがあるのではないでしょうか?おそらくそれは「リラックス」というワードに集約されるように思います。間違いではないのですが、厳密には少し違います。

通常の活動時はベータ波が優位な状態で、思考や情報伝達はこのベータ波によってスムースに運びます。脳波も紛れもなく波であり周波数です。ベータ波は12~40ヘルツの帯域にあります。そして、その下にアルファ波が8~12ヘルツ、さらに一段下がったところにシータ波が4~8ヘルツの帯域であります。シータ波というのは、うたた寝している時や夢を見ている時のレム睡眠時、その他では催眠にかかっている時のトランス状態の脳波と言われています。ちなみに、最下層にはデルタ波という1~4ヘルツの脳波があります。これは熟睡している時の脳波です。

また、最上位にはガンマ波という脳波があり、これは集中力の高い状態で創造性を発揮している時などに現れる脳波です。高周波であるガンマ、ベータ、低周波であるシータ、デルタ、そして丁度その真ん中に位置するのがアルファ波。活動中に出る高周波帯域の2つに偏るのもよくなく、リラックスしてまどろむ低周波帯域に偏るのもよくない。ベストな状態はすべての脳波がバランスよく発生している状態がよいのです。

精神的に最も優れた脳波の状態を研究する中で、ヨガ行者、禅マスター、ヒーラーなどを多数の被検者として調べてわかったのは、アルファ波が多く発生していることだったのです。意識的な状態を示すベータ波と、無意識的な状態を示すシータ波、デルタ波とをつなぐようにアルファ波が多量に発生する「アルファブリッジ」という状態になると、意識がすべての思考に広がるということがわかったのです。

ベータ波で頭ばっかり使っている人が多い現代、瞑想やいろんな方法で鎮めるのもよいですが、常に求めるのは「バランス」、イーマ・サウンド®︎の真髄はこれに尽きます。